YOSHIKI Symphonic Concert 2002 with Tokyo City Philharmonic Orchestra featuring VIOLET UK : YOSHIKI


2002年12月に行われたシンフォニック・コンサートのライブDVD。確か音源の納品は去年中頃に済んでいたはずだが、今回の愛知万博開会式のタイミングに合わせて、EMIIと対をなす形でリリースされたわけだ。

思い返せば1993年にジョージ・マーティンのプロデュースで発売された"Eternal Melody I」では("Amethyst"、"Tears"等、今でもほぼ同じアレンジで演奏されている若干の曲を例外として)、疑問の残るアレンジも多く、「どうしてYOSHIKI本人がアレンジしないのだろう?」「どうして本人が演奏しないのだろう?」と思ったものだが、当時はYOSHIKIも、聴いている我々も、若かったのだ。当時の彼は「クラシックを勉強したことのあるロックミュージシャン」に過ぎず、我々はそんな彼を天才だと祭り上げるほどに若かったのだ。オーケストレーションは半端な勉強で取り組めるようなものではない、ということを知るのも、それよりずっと後のことだった。

しかし、YOSHIKIの素晴らしさは、そこから猛勉強することで、当時祭り上げられた高みに、実際によじ登っていったことだ。彼を今でも支持している理由はそこにある。天才は、才能をかけて戦わなくてはいけない。その戦いの、なんと切なく美しいことか。