なぜ運動が必要か

一つには、リンパ管内のリンパ液の循環の問題があります。血の循環に関しては、心臓がポンプの役割を果たしているのですが、リンパ液については、全身の細胞から、支流が本流に流れ込むように合流するのがリンパ管ですので、ポンプにあたる器官がないのです。その代わりに、リンパ管の内部は一方向に向かって弁が並んでいるので、リンパ管の周りの筋肉が収縮することで、リンパ液は弁の方向に押し出され、弁があるために逆流しない、という仕組みになっているらしいのです。したがって、運動しない限りリンパ液というのは循環しないわけで、循環しなければ感染等に非常に弱い状態となります。

もう一つ、血液についても、末端は毛細管になっているので、心臓からの圧力がそのまま帰りの静脈の血圧になるわけではなく、ある程度拡散されてしまいます。そこで、手足などの末端から血液が戻るためには、末端の筋肉の収縮を使うわけです。

まあ、運動と健康の関係というのはこれだけではないと思うんですが、ひとまずこの話題だけ切り出しておこうと思います。