創作と肉体

上の話を書いていて、肉体の鍛錬と芸術の関連性、という大きなテーマを考えてみるわけですが ほら、三島由紀夫太宰治を評し 「彼が書いている『苦悩』なんて、器械体操をすれば治る範囲の話でしかない」とのたもうたのは有名ですな。

この三島発言には快哉を叫びたい(有名だそうですが、知らなかった……)。『創作者とその肉体的頑健さ、その変化の関連性』について自分と自分の周りの経験から言えば、芸術家には「衝動」と「それを表現する技術」の二側面があって、衝動が強すぎて技術がそれに追いつかず、自分が表現出来ないことが続くと、酒やドラッグにはまらずにいられないのではないかと。しかし肉体を鍛えれば、その「はまらずにいられない」部分を回避できるのですが、それは「衝動」そのものとは関係なくて、肉体を鍛えたらなくなってしまうように感じられる衝動は、本当の才能に裏付けされた「衝動」ではないのだと思います(A先生(満賀)には失礼ですが(笑))。

ただ、30〜40年前と違って現在は環境も汚れていて食品の栄養も落ちているので、衝動がどうあれ酒やドラッグやってる場合じゃないわけで、これからは「ストレート」が勝つ時代。