矛盾を取り除くこと

「人生の苦しみ」にどう立ち向かうか、というテーマに対して、キリスト教は「最後の審判と天国/地獄の存在を信じる」ことを提案したわけです。つまり、現在苦しんでいる人は天国に貯金をしているのであって、死後天国に行けてそこで幸せになるのだ、という考え方です。仏教は「無常」を唱えました。すなわち、世の中のものは自分の所有物ではない、ということを理解すれば、それらが思うようにならないことから生じる苦しみから解放される、という考え方です。また、DIOは「苦しみは、出来事が初めての経験で、それに対してうまく対処できないからだ」と考え、ニーチェ的「永劫回帰」の思想を持ち出して、もし先に起こりうることが全て体験済みだったとしたら、精神的な意味で天国にいける、と考えたのです。

僕はこれらに対して、「思考から矛盾を取り除く」ことを提案し、それを日々実践することを標榜したいのです。たとえば、目立ちたいのに努力しないとか、そういった矛盾が積もり積もって苦しみを生み出していると思うのです。古典論理では、矛盾からはどんな命題でも導かれるため、矛盾を抱えている人はポリシーがなくなります。逆に矛盾を取り除くにつれ、ポリシーは輪郭がはっきりとしてきます。そうすると、自分のポリシーの結果、生じる不都合なことに対しては覚悟ができるようになると思うのです。

また気が向いたら書きます。